接客マニュアル

 来年度の神保ゼミ(科目名は『研究2』)ではテーマを接客マニュアル作りに設定しました。これは,業務の流れを分析して的確なマニュアルを作るためにプログラミングの手法を持ち込もうという狙いです。対象とする業種にマニュアル抜きでは成り立たないビジネスモデルを採用しているファストフードとファミリーレストランを想定していますが,どうも他業種にも拡げる必要があるのではないかと思われる体験をしました。
 本日は,帰り掛けに百貨店に立ち寄り,そのついでにテナントの書店で文庫本(彩雲国物語の最新刊『暗き黄昏の宮』)を1冊購入したのですが,そこの書店員には『場合分け』の考えが全くないのには驚きました。これはマニュアル化されているのか,上司に命じられているのか定かではありませんが,「○○カード(百貨店のPBカード)はお持ちですか?」と全ての顧客に尋ねています。百貨店からプレッシャーをかけられているのか,キャンペーン中でリベートが入るのか,いずれにしても顧客の利便性などとは無関係に自分たちの都合で余分な質問を繰り返しています。文庫本1冊を現金で買う顧客にはただ鬱陶しいだけです。何故相手の状況に応じた対応が出来ないのでしょうか。
 更に追い打ちを掛けられたのは,清算後に「カバーのみのお持ち帰りでよろしいでしょうか?」と言われたことです。これには,思わず「当然,本体も持ち帰ります」と答えてしまいました。「袋は付けないと言いたいのだとしたら,日本語の言い回しがおかしくないですか?」と付け加えても,どれだけ失礼な接客かということに関して,全く意に解さないようです。もし,「袋はお付けしないでよろしいですか?」と尋ねると顧客の大半が袋を所望してしまう惧れがあるというのならば,はっきりと「袋はお付けしませんがよろしいですか?」と言われた方が,顧客の側も素直に「このままで結構です」と答え易いというものです。
 結局,こういう人間関係を煩わしいと感じる人々は品物とその代金の受け渡しだけで済むコンビニエンスストアに足を向けるのではないでしょうか。もっとも,本当の話か作り話か私には分かりませんが,コンビニエンスストアに入りたてのアルバイト店員の場合,アイスクリームを差し出されてもついうっかり「温めますか?」と言ってしまった事例があるのだとか。
 書籍の購入もネット上であれば気楽なのですが,最近,私のよく利用するオンライン書店では最新の書籍以外は手に入りづらくなったようです。今年3月に出版されたものでさえ品切れになっていて,今まで利用したことのないオンライン書店に注文せざるをえませんでした。今,書籍に関しては,出版社も流通業者もなかなか大変な時代のようですが,こういう時こそ顧客満足度を高めた者勝ちでしょう。

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