『それぞれのインターネット』??

 最近,カーラジオの番組を聞きながら走っていると,アナウンサーの方々が『それぞれのインターネット』とか『パソコンや携帯電話のインターネット』とか不思議なことを仰るのを,ある局では頻繁に耳にするので,その原因について考察してみたいと思います。
 中には,「それぞれのインターネットは"each internet"と考えれば,"the Internet"のことではないので,特に違和感はない」と仰る方もあるかもしれません。
 しかしながら,私こと神保雅人は,『マイコンサーキュラ』や『パソコンリテラシ』の投稿原稿に対して,著者の言わんとすることを斟酌して,「このように修正すれば読者は読み易い筈です」という修正意見を付ける仕事を20年以上続けていたせいか,伝えたいことと語彙や表現がずれていることに,とても敏感になっています。 (もっとも,このブログで取り上げている言葉遣いの話題は,いつも言葉のプロに対して申し上げている心算ですが)
 上の例では,『Webブラウザ』という言葉を使えば,何の問題もない筈なのですが,恐らく専門用語を避けて『インターネット』という言葉に置き換えてしまえば,親しみ易いという判断が働いているのでしょう。
 ところが,この言葉の置き換えを提案された方が『インターネット』という言葉の意味をご存じないことに,実は問題があるのです。
 そもそも,何故これほどまでに,『Webブラウザ』のことを『インターネット』と呼ぶものと思い込まれている方々が我が国に突出して多いのかということについてですが,これはWindows95の日本語版に付属していた (当時,OSと一体化しているといって問題にもなった) Internet Explorerのアイコンには,『インターネット』と表記されていたことが主要な原因だと思います。 (この説は,前任校で『ネットワークシステム』という科目を担当していた折に,様々な媒体に書きました)
 その当時の日本のマスメディアはこぞって,『Webブラウザ』のことを『インターネット』と呼んでいました。もうそういう言い方はされなくなってきたのですが,特定のラジオ局では復活しました。
 なお,現在のアイコンには"Internet Explorer"と表記されていますが,当時とは画面の解像度やフォントが異なるので,片仮名で半端な表記をしなくて済むようになったのです。
 では,『インターネット』とは何物なのですか,と仰る皆様のために,『教科書ICT』ではその部分を担当して執筆しましたので,一度,そちらをご覧になってください。

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この記事へのコメント

2009年07月27日 19:29
 上の記事で書いたAMのラジオ局ではその後,『パソコンや携帯電話のホームページ』と言い換えられるようになりました。これもWebブラウザで閲覧しているページがサーバ上にあることからすれば,不正確ではありますが,『インターネット』と表現するよりはまだよいでしょう。この記事執筆後,Amazonの『教科書ICT』の在庫が1冊減ったようですが,偶然でしょうか。
 なお,私は当該AMラジオ局の系列のTV局のネット会員になっていて,壁紙ダウンロードもしておりますので,決してこの局が嫌いなわけではありません。
 私のカーラジオは,AMではこの局,FMではbayfmにセットしてあります。
2010年02月10日 03:04
 続報ですが,最近では『携帯電話のそれぞれのインターネットメニュー』と表現が変えられました。そういう意味だとすると,『それぞれの』は不要だと思いますが,如何でしょうか。

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