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help リーダーに追加 RSS 秋山仁先生講演会

<<   作成日時 : 2007/10/21 23:59   >>

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 一昨日は,村田学園主催の秋山仁先生講演会が村田女子高等学校で開催されました。保護者向けということでしたが,東京経営短期大学教職員は後ろの方で拝聴させていただく機会を得ました。18時30分から90分間という設定でしたが,秋山先生のボルテージは上がり続け,20分超過して,最後はご本人がアコーディオンを演奏されてシャンソンを唄われるというおまけ付きでした。
 講演内容は教育論で終始し,数学の魅力を伝えるための小道具は使用されることはありませんでした。「本当の学力とは何か」,「自分から学習したくなるには」,「教師や親はどのように子供を導くべきか」というような話題を,巧みなストーリー展開と聴衆が思わず引き込まれる話術とでとても分かり易く伝えられ,心に響きました。終了後,同僚には「私が小学生の頃はああいう教員ばかりだったなぁ」と思わず漏らしてしまいました。
 印象に残ったのは,「初等教育では徳育・体育をこの順で重視し,知育はそれらが備わってからで良い」という言葉です。また,「生徒が自ら進んで学習するには好奇心が重要」というのは,物理屋は皆,好奇心の塊なので,『正にその通り』と肯きながら聴きました。なお,「ある科目が好きだからその先生を好きになるのではなく,ある先生が好きだからその科目を好きになる」というのは,昔からよく耳にする言葉ではあっても,自分自身がどこまで出来ているか反省が必要だと感じました。「体で覚えさせる授業」は私もある程度は取り入れている心算ですが,一層の努力をしようと思いました。
 「素直でやる気のある生徒にはいくらでも学力はつけさせられる」というのは『我が意を得たり』というところで,日頃,学生や同僚に「素直で真面目にこつこつやる学生であれば,短大に入ってからいくらでも伸びる」と語っていることと一致した内容でした。
 ところで,会場の村田女子高等学校ですが,8年前に文京区から「ごみ収集車の集積場に使いたいので移転して欲しい」と言われ,現在の場所に代替地をいただいて新築移転(建築費,移転費用は学校持ち)するまで,文京区小石川(当初は小石川区久堅町と称した)の地に60年間存在していました。現在の地も元々は小石川区駕籠町で,古くは江戸時代からこの辺り一帯は小石川であったようです。
 先月のプログでは,この敷地内に開校予定の村田学園小石川女子中学校の話題に触れ,私自身は物理屋なので物理学の話題に興味を持つ生徒に入学して欲しいと書きましたが,この中学のキャッチフレーズの「サイエンスレディ」は人文科学,社会科学,自然科学の全てに共通する感受性と論理性とを併せ持った人材を育てたいという,とてもユニークな発想に基づいています。秋山先生もこの点を高く評価され,「今まで日本には無かった教育方針です」と仰いました。
 この事業計画立案に際して,村田学園の亀田光昭理事長は東京理科大学で化学を専攻し,長年川村学園で中学校から大学に至るまでの女子教育を手掛け,現在も財団法人科学技術振興会の理事長であるため,単に我が国の理科離れ対策という時流に乗ろうなどというのではなく,現在の産業界ではどのような人材が求められているのかということに重きを置いたそうです。
 なお,先月の物理学会に参加した折,学会の男女共同参画推進委員の先生に村田学園小石川女子中学校の話しをしたら,「大変結構な試みである」と言われました。今のところ私は直接係わっていませんが,我が国では女子は文系に行くか,理系に行くとしても化学か生物という固定観念がありますので,物理学を志す女性の比率を上げることに僅かでも貢献できればと考えています。物理屋の業界の皆様も温かい目で見てあげてください。

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